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弓道の『かけ』は手入れが面倒?保管や調整についての紹介

2019/10/03
 
かけ
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弓道の『かけ』は弓道部であればみんなが購入する弓具です。弓を引くときに右手につけるやつですね。

自分の手にピッタリのものでなければ指先の繊細な感覚に悪影響を与えてしまいますので、しっかり試着してから選びます。

『かけ』は鹿の皮でできているため丈夫ですが、扱いはちょっとデリケート。今回は『かけ』の取扱について書いていきます。

 

かけの付け方

かけを付けるときは、まず「下がけ」という人差し指・中指・親指のみの薄い手袋のようなものを手にはめます。

下がけをせずにかけを付けると手汗まみれになってしまい、黒ずみやカビの原因となります。必ず下がけを着用の上、かけを付けましょう。また、下がけは最低でも2~3日に一回とか定期的に洗濯し、清潔に保ちましょう。

下がけをつけたら、かけに人差し指・中指・親指を深く入れ、馬手の手の内を作ります。その状態のまま、かけの帯を締めて最後にくるっと輪と作って留めたら完成。ちょっときついかなと思うくらいがちょうどよいです。

親指は弦をかける部分なので固くできており、手首のあたりまで皮が厚くなっています。その厚い皮をバネのようにして、会からの離れの力に利用します。

 

かけの保管

皮は湿気に弱いため吊るして陰干ししておくのが理想なのですが、なかなか弓道場にそのようなスペースもないため、だいたいみんな「かけ袋」にしまってましたね。かけ袋は通気性の良い布袋で、結構丈夫なので高校から大学までずっと使用し続けることができました。

他の袋でも代用可能かと思いますが、通気性が良いことは必須ですね。かけ袋に入れても梅雨の時期とか新潟の冬場は湿度が高いので、乾燥剤を入れるなど工夫していました。

ちょっと油断するとすぐに黒いぶつぶつができてカビてきちゃいます。カビると見た目が気持ち悪いので私はヤスリで削り落としたりしてましたが、多分あんまりかけに良くないので真似しないでください(笑)

 

弦枕の調整

かけの弦枕(弦をかける部分)はちょっとしたくぼみになっているのですが、その深さや角度で離れのときの弦音に大きく影響します。

かけを使い続けているとこの弦枕が削れていき、ある日突然、いままでのような離れが出せない!なんてことに。そのため、かけに違和感があったときは弦枕の調整が必要になります。

弦枕の調整は「くすね」という松脂を油で煮て練ったものを使います。くすねをはんだごてで溶かして弦枕に塗り込み、なめらかな傾斜になるように整えます。

慣れていないとかけを駄目にしてしまうこともあるのと火傷の危険もあるため、うちの高校では先生にやってもらっていましたが、ちょっと自分でも調整してみたかったなと。

 

まとめ

かけのコンディションは良い離れを出すためにとても重要なポイントです。

自分に合っていないかけを使っていたり、付け方がいいかげんだったりすると、いくら射型が良くても矢は真っすぐ飛んでくれないでしょう。

数ミリ、数グラムの力加減で勝負する弓道の世界では、このわずかな差が命取りになりますので、日頃からしっかり手入れしていきたいところですね。

 

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