的を射た「アンサー」探求中

『射法八節』とは?弓道初心者のための基礎解説

2019/10/03
 
射法
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弓道部に入って最初の練習。

それが「射法八節」です。

前回軽く触れましたが、この射法八節の動作が和弓を引くすべての基礎となりますのでメチャクチャ重要です。

今回はこの射法八節を徹底解説していきたいと思います。

 

射法八節の8つの動作

足踏み(あしぶみ)

左右に足を開いて下半身を安定させる動作です。

軽く握った手は腰に添え、親指が腰骨にあたるような感じ。まず直立の状態から左足を左肩くらいの位置に開き、次に右足を右肩くらいの位置まで開きます。そのとき常に体の重心は正中線からずらさず動きます。

開く際に足先は60°ほどの角度にします。つま先をつないだ線が肩幅プラス10cmくらい。その線の両端から足の傾きに沿って身体の後ろの方で頂点を結んだときに、きれいな正三角形が入るようなイメージです。

 

胴造り(どうづくり)

本はず(弓の下端の部分)を左の膝頭に据え、身体全体を安定させる動作です。

まず弓の弦を下に返し左足に弦を当てながら体の前方に持ってきます。それと同時に矢をつがえるんですが、はじめは弓も矢も持たない状態なので割愛します。

足裏から吸ったパワーが身体を伝わり、頭の上からまっすぐ昇っていくようなイメージで背筋、首筋を伸ばします。

動作としては少ないですが、身体の余計な力を抜き、気を充実させるための構えと言えますね。

 

弓構え(ゆがまえ)

手の内(弓を引く際の手の形)を整えて、弦に手をかける動作です。

まず馬手(右手)を弦の位置に添え、弦枕(親指の根元)に弦をかけます。その次に弓手(左手)の手の内を整えます。

両手の形が作れたら両腕で前方に楕円を作るようにして腕の下筋を張り、顔だけ的がある左の方向を向きます。そのとき左肩に顎が乗るくらいの気持ちで左を向きます。最初は首筋が痛いと思います。

 

打ち起こし(うちおこし)

弓を持ち上げる動作です。

体の前に大木があり、その大木を抱えるようなイメージで腕全体を持ち上げます。

矢が常に水平を保つように両手の位置を意識し、両腕が45°くらいになるようにします。

 

引き分け(ひきわけ)

弦を引く動作です。

弓をエキスパンダーのように開きながら身体に引き付けてきます。

手先の力で引っ張るのではなく、腕全体の筋を張り肩甲骨で引いてくるイメージです。

 

会(かい)

弓をいっぱいまで引き絞った状態です。

身体は動かず、的のみに集中して心身ともに充実させます。

 

離れ(はなれ)

会の状態から伸びきり、矢を放つ動作です。

丹田(下腹部)に力が満ちて無駄な力が抜けると自然と矢筋通りに離れます。

 

残心(ざんしん)

矢を放ったあとの姿勢です。

弓手は拳半個分くらい左斜め下に下ります。馬手は右肩くらいの高さに来て肘が軽く曲がっている状態になります。

身体に力が入っていると、放ったあとの姿勢が崩れますので残心がきれいかどうかが実力に如実に現れます。また残心の字の通り身体だけでなく心も整えるためにあります。今の一射を反省し次の一射に向けて集中します。

 

まとめ

 

射法八節は昇段審査でも筆記試験がある基本中の基本です。

弓道部に入ったら弓道教本というものを買うだったかもらうだったかしますので、そのなかの射法八節の内容をよーく読んでおくと良いですね。

丸暗記するのではなく自分の言葉で説明できるようにしておくと、自分自身の上達にも繋がりますし後輩にアドバイスできるようになります。

弓道はひとりだけで練習していてもなかなかうまくなれません。ときには仲間に見てもらったり逆にアドバイスすることでお互いに上達していけるでしょう。まさに切磋琢磨ですね。

弓道部あるあるですが、だんだん慣れてくるとふとしたときについ射法八節のポーズをやってしまうようになりますよ(笑)

 

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